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LIVING TECH協会
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LIVING TECH協会 長島さん
SWITCHBOT株式会社 北島さん
BENRI LIFE Kou(こう)さん
【LIVING TECH協会について】
(長島)一般社団法人LIVING TECH協会の事務局長を務めております長島と申します。人々の暮らしをテクノロジーで豊かにするということをテーマに、いろんな業種の企業さんが集まって、一般の皆様や住宅業界にスマートホームの普及促進を進めていきたいと思ってます。
▼一般社団法人LIVING TECH協会さんの取材動画はこちら
【スマートホームとは】
(長島)まず、スマートホームとは何か。簡単に言うと、スマートホームは〈モノとモノ〉もしくは〈モノとコト〉がネットワークを介してつながって、家の中と外がつながり、いろいろなサービスを受けることが可能となり便利になる状態とご理解いただければと思います。
一方、スマートハウスは「省エネ機能を持っている住宅そのもの」のことです。
スマートホームとスマートハウス、この二つは混同しがちなんですが別物であることをご理解いただければと思います。
【スマートホームの普及率】
(長島)下の図は日本でのスマートホームの普及率ですが、昨年度は23.6%。世界では16位なので上位の方かなと思いますが、お隣の中国や韓国の方が普及していて、日本に比べるとだいたい倍くらいの差があります。世界1位がイギリス。それに次いで韓国やアメリカ。日本はまだまだということがお分かりになると思います。
【意識が低い日本の現状】
(長島)「スマートホームについてどう思いますか」という質問に対しては「特に何もありません」という回答が日本は断トツに多い。
その理由として、実は皆さんの興味がないわけではなく、日常生活においてスマートホームがどういうものなのか知る機会が少ないのが実情ではないかと思います。
どのようなスマートデバイスを持ってるかという調査でも、日本と中国、韓国では明らかに差があるんですね。エンタテインメント系のスマートテレビやネットに繋がる家電の使用率は、アメリカや韓国、中国に比べて日本は1/4以下と低くなっています。スマート家電の所有率でも約9%と報告(※)されており、日本国内での普及の遅れが顕著です。スマートホームに関するデバイスの所持率も圧倒的に低いというデータもあります。(※)総務省の情報通信白書(令和4年版)より
このように、普及や使用が進んでいない日本ですが、今日はせっかくなのでスマートホームは難しいアプリではなくて、簡単かつ手軽に取り組んでいただけることを実際に知って頂きたいと思っています。
【スマートホームの利便性を具体的に解説!】
(長島)ここからは、スマートホームのことを2017年くらいから日本に先進的に紹介してくださっているBENRI LIFEのKouさんと、SWITCHBOT株式会社の北島さんに協力いただきスマートホームについて詳しく紹介していきます。
(Kou)Kouと申します。最先端の製品を利用して、「生活を便利で豊かなものにする」をテーマにしたブログメディア「BENRI LIFE」を運営しています。このサイトでは、スマートホームを中心としたスマート家電や電化製品を使用した感想やレビューを多数掲載しています。かれこれ300製品ほどについて書いています。今回、このように皆様の前でお話しするのは初めての機会となりますが、本日はどうぞよろしくお願いいたします。
(北島)私はSWICHBOT株式会社の北島と申します。当社はスマートホームデバイス、スマートホームの機械をたくさん作っている会社です。当社の製品は、すでに家に設置されているエアコンやテレビなどの家電に後付けすることでアップグレードができるというものです。
新しい家電を買うのではなく、お金をあまりかけずにより便利で豊かな暮らしを手に入れられるような開発理念を元に製品を作っている会社です。
【SwitchBotとは】
具体的には防犯や見守り、省エネや節電につながるような商品ブランドSwitchBotを扱っていて種類も非常に豊富です。現状、全部で30種類の製品があります。それらを皆さんの暮らしに合わせて選択することができ、ご自身のスマートホームをカスタマイズできるというのがSwitchBotの特徴です。
これらのスマートホームのデバイスの具体的な使い方ですが、基本的にWI-FIにつないで、そこからスマートフォンのアプリやアマゾンのALEXAといったようなスマートスピーカーを使って命令・指令を出すことで、スマートホームを取り付けた家電が動くというイメージになります。
どうでしょう。Kouさん、たくさんの家電が出ていますが、なにか気になるものはありますか。
【気になる熱中症と電気代…エアコンの賢い使い方は?】
(Kou)特に気になるものと言ったら、やはり個人的にはリモコン家電のエアコンですね。そろそろ夏も終わりますがまだまだ暑くて、今日も30度を超えるくらいの気温ですよね。
僕は営業マンですが、外回りの時は、汗だくになりながらお客さん先を回ったりしています。なので、エアコンの効いた涼しい部屋にいち早く帰りたいと思ったりしています。在宅勤務の時は、エアコンを使い過ぎて部屋が必要以上に冷えてしまわないようだとか、電気代が上がらないようにといったことに注意しています。
皆様にもエアコンの使い方について聞きたいのですが、次の二択で挙手をお願いします。
①「夏場にできる限りエアコンを使わずに節電を意識して我慢して利用する」
②「電気代も気になるが、熱中症など気になるのでつけっぱなしで涼しく過ごしたい」
まず、最初の節電派(我慢派)の方はどれくらいいらっしゃいますか?
1/3くらいですね。
では、エアコンをつけっぱなし派の方は?
…結構いらっしゃいますね。
皆さん、この「節電」と「涼しさ」を両立できたら良いと思いませんか?
北島さん、いかがでしょう。
【機能満載。スマートリモコン】
(北島)実は、その二つを両立できる製品があります。夏場にエアコンを使用する際に気になることは電気代ですよね。だからといって運転を控えると熱中症の心配がある。
この2つのお悩みを同時に解決できるのが、このスマートリモコンと呼ばれる製品です。
通常、エアコンやテレビなどのリモコンは赤外線の信号を出しています。その赤外線をあらかじめスマートリモコンに登録して覚えさせることで、一台のスマートホームリモコンで家中のリモコンを操作できるようになります。家に複数個のリモコンがあってもスマートリモコン1個で済むようになります。
さらに注目していただきたいのは、スマートリモコンはリモコンの代わりになるだけではなく、温度や湿度の情報、部屋の明るさの情報、そういった環境の情報も読み取れるようになっています。このようなデータを使って、暑くて熱中症が心配な時はスマートリモコンが自分に代わってエアコンをつけてくれたり、外出時にエアコンやテレビを消してくれたりというような動作をしてくれます。
もちろん、ご自身で都度やれば済むことではありますが、スマートデバイスやスマートリモコンを使うことで、ご自身で気にするのではなくて、機械やアプリが代わりにやってくれるようになります。リモコンを探す必要もありません。外出先からエアコンをつけておいて、帰宅するころにお部屋を涼しくしておくこともできます。
さらにアプリを登録しておくと、ご自身だけでなくご家族皆さんで使えます。ちなみにスマートリモコンは赤外線のリモコンであれば対応可能なので、エアコンやテレビだけではなく、フロアーライトや加湿器といったようなものも代わりに動かすことができます。
スマートリモコンの使用により、気が付かないうちに便利なだけでなく節電にもつながるわけです。先程Kouさんのおっしゃった二つの問題は、このスマートリモコンでクリアできるかと思います。
(Kou)快適性と節電意識、うまくコントロールできるというのは非常に便利ですね。
【リモコンがない家電もスマート家電化できる!】
(Kou)リモコンで操作する家電の話を中心に伺ってきましたが、リモコンがない家電でも使える製品はありますか。
(北島)はい。冒頭でお伝えしたとおり、既にあるものをそのまま使っていただくというのは弊社のプロダクトのコンセプトになっていますので、リモコン対応していなくてもスマート家電化して操作ができる製品は複数あります。
例えば、SwitchBotのボットと呼ばれるスイッチ。これは家の中にある色々なスイッチを代わりに押してくれる製品になります。お風呂であれば運転や追い炊きのところにセットしておくと、帰宅する前にお湯を沸かしておくことができますし、壁のスイッチを代わりに動かしてくれたり、そういうような使い方ができます。
さらにストーブのようなどう考えてもインターネットにつながらない製品でも、このような後付けのものを使っていただくことで、すでに設置してあるものはそのままでスマート家電化させることができるようになっています。
(北島)私も実はボット製品を使っています。スマートフォンのアプリからボットを操作して、コーヒーメーカーのスイッチを押してコーヒーを淹れるという、ちょっと面白い使い方をしています。寝る前に豆と水をセットしておいて、翌朝ベッドからスマホでピッと操作すると起きた時にコーヒーが出来上がっています。寝起きにコーヒーの香りが部屋に漂っていて起きたらすぐに飲めるので、すっきりとした朝が迎えられて気に入った使い方です。
【カメラで防犯&見守り】
(北島)さて、節電、省エネのお話をしてきましたが、防犯も気になる方が多いのではないでしょうか。防犯で最初に思いつくのは防犯カメラかと思います。当社からも屋外・屋内向けの様々な種類の防犯カメラを扱っています。こういったカメラを設置することで、不審者を見つけたり録画したりすることで防犯にとても役立ちますよね。
Kouさんも使っているんですよね。
(Kou)はい。私は防犯目的とは別に、ペットカメラとして使用しています。自宅で飼っているハムスターの小屋にカメラを設置して様子を見守っています。
これは動作検知のような形で被写体が動くとスマートフォンに通知が来て、ボットのスイッチを押すとカメラのアプリでペットの様子が見られます。外出先からハムスターを見て癒されたりしています。同時にペットの見守りもできる製品ですね。
(北島)Kouさんの今のお話で、ハムスターの動体を検知して通知が来るとありましたが、例えば自宅のリビングに設置しておけば不審者が万が一家に侵入してきた時に、そのカメラが動体を検知してそこからお知らせがお手元の携帯電話に届き不審者の動きを録画することも可能ですよね。防犯を切り口にした製品は他にどのようなものがあるか教えていただけますか。
【防犯対策はもちろん、鍵を忘れても安心!スマートロック】
(北島)カメラ以外だと例えば鍵があります。スマートロックと呼ばれるもので自宅玄関の鍵に後付けをすることで、オートロックにしたり、開錠方法をカードや指紋に変更してホームセキュリティを強化するような製品もあります。そうすると、指紋やパスワードで開錠できるので、鍵を持ち歩いたり取り出したりせずに済むというメリットがあります。
さらに「開けた」「閉めた」という記録が残ります。家族の誰がいつ家に帰ってきたのか、出掛けたのかがわかるようになります。そして、鍵を取り出す必要がなくなるので、荷物で手がふさがっていても簡単におうちの鍵の解除ができるようになります。
スマートロックの便利なところをお伝えしましたが、肝心な防犯目的についてお話しますね。
まずはオートロックの機能。オートロックでドアを閉めてから、例えば5秒後10秒後に自動で鍵を掛けるという設定をあらかじめしておけば、鍵の掛け忘れ、閉め忘れがなくなります。お出掛け先で「あれそういえば家を出る時に鍵は閉めたかしら?」と不安に思った時に、アプリから家の鍵が今閉まっているのかどうかを外出先で確認することができます。
また自分が外出している時に、親戚などの急な来客があったら鍵を開けてあげることができます。小さいお子さんがいらっしゃるご家庭であれば、鍵を持たせるのではなく、指紋をあらかじめ登録しておいたり、もしくは(スマートロック専用の)カードを定期券などと一緒に持たせておいて、指紋やカードで鍵を開けられるようにすることができます。
Kouさん、何かこのスマートロックについて気になるところありますか。
(Kou)そうですね、家族みんなで簡単に使えるかというのはちょっと気になりますね。機械で操作するというような形になるので難しいイメージがある方もいらっしゃるのではないかと思います。
(北島)先ほども少し触れましたけれども、鍵を解除する方法や締める方法というのが豊富に用意されておりますので、必ずしも携帯電話のアプリから操作しなければならないというわけではありません。難しいイメージを持たれがちですが、数字を押して鍵を開けることもできますし、スマートロック下に黒い部分があるのですが、そこに指紋をかざすだけで開けられます。こういった機械は一見難しそうに見えますが、実際に使ってみたら簡単ということを体験していただけるかと思います。家族構成は皆さまそれぞれ違うので、お年寄りから小さいお子さんが使うことを想定して、使用する方に合わせた方法を選んでいただけるようになっています。
(Kou)確かに番号や指紋など解除方法がさまざまで、簡単に使えるというのはありがたいですね。
もう一つ気になっていることがあるのですが、最近、スマートロックに締め出される話がニュースになったりしていますよね。オートロックが閉まってしまったがスマホは家に置き忘れたというようなスマートロックで家から締め出されてしまうという問題に対して、どういう形で解決できますか。
(北島)そこも皆様気になるところだとは思います。せっかく取りつけたのに、外に締め出されてしまって家に入れなくなるのは不安ですよね。
まず鍵が動かなくなる一番の原因は電池切れです。ただ、基本的には電池が切れる前に電池の残量が20%くらいになってくると、機械がアラーム音を出してお知らせをしてくれます。もちろん、スマホにも通知やメールでお知らせが届いて注意喚起がされます。
それから、先ほどもお話したとおり指紋やパスワードで解除できるので、万が一スマホを家に忘れてしまっても、指紋をあらかじめ登録しておけば鍵が開けられます。さすがに指紋をなくすことはないと思います。
(Kou)そうですね。なるほど、確かに指紋やパスワードで開けるスマートロックが外に取り付けられているので締め出される心配はないですね。
ここまでお話をお聞きになって、スマートロックを検討したいという方もいらっしゃると思いますが、ご自宅のドアにつけられるか確認するにはどうすればよいですか?
(北島)玄関ドアの内側のサムターン、つまみのところですね、色んな種類があるかと思います。ご自宅のサムターンで取り付け可能かどうか、当社のホームページで確認できます。ご自身で確認されてもよくわからなかった場合は、サポートセンターにお電話いただければオペレーターが説明しますのでご安心ください。
【スマートホーム対応のロボット掃除機は小型で多機能な優れもの】
(kou)今、私の前にロボット掃除機があるんですが、とても小さいですね。具体的にどのような製品か教えてください。
(北島)これは最新のロボット掃除機なんです。私が手に持っているこちらの掃除機なんですが、非常にサイズが小さくて片手で持てます。
普通のロボット掃除機と比べてこちらはピザのMサイズくらいでとても小さいサイズになっています。
ロボット掃除機は小さいことでメリットがたくさんあります。例えばローテーブルやテレビ台の下ですとか、部屋の角とか狭い場所まで入り込める。そういった場所にたまっている髪の毛やほこりを掃除してくれます。
(Kou)実は私、SwitchBotさんからこのロボット掃除機をお借りして試してみました。椅子の足回りだとか、細い所をうまくすり抜けて、結構狭い場所まで掃除をしてくれるのでとても便利だなと思いました。普通のロボット掃除機が通れないような所まで掃除できるというのがいいですね。
(北島)小さくカットしたのは、サイズだけではありません。音も50%カットしています。このロボット掃除機発売にあたって、新たに音対策の特許技術を取得しまして、通常のロボット掃除機よりも騒音レベルが約半分になっています。
具体的には45デシベル。静かな図書館の音が約50デシベルと言われておりますので、モーター音や吸い込み音はほとんどしません。それくらい静かな音で掃除をしてくれます。ご家族がお休みになられていても、気にされずにロボット掃除機を使えると思います。
それでいて吸引のパワーは今までの大型のものと全く変わらないので、大きい吸引力と電池持ちを保ったまま、サイズは小さくなっています。
さらに、ゴミの処理も70日間、約2か月間で1回で済むようになっています。ロボット掃除機がステーションに戻って充電する時に、ゴミを自動的に吸い上げる仕組みになっています。ステーションにはダストパックが入っていて70日間ほどゴミを溜めることができるので、いっぱいになったらダストパックを捨てて新しいものを取り付けます。ロボット掃除機を使ってるのに手間は増えるという矛盾した話を聞きますが、そうならないように考慮した製品です。
スマートホームというのは、便利なだけでなく防犯や安心にも繋がりますし、生活の中のちょっとしたことを機械が代わりにやってくれることで、その余った時間を自分のために使えるようになりますので、豊かな暮らしに繋がるのではないでしょうか。
★参加者からのご質問
「外から操作する時、誤作動を起こすことはないか心配…」
(セミナー参加者)誤操作でお風呂の水がいっぱい溜まってしまい溢れさせてしまうとか、鍵が間違って開いてしまった場合など、遠隔操作では見えないので不安です。リスクヘッジはどうなっているか気になるので教えてください。
(北島)見えないところがご心配ということですよね。
例えば今、間違って鍵が開いてしまったらどうなるのかというお話をいただきました。これについては、スマホのアプリ上で現在の状態がどうなっているかを把握することもできるので、スマホのアプリ上で、鍵が「今開いてます」「今閉まってます」という状態がまず表示されて、その状態が表示されてから操作ができます。なので、状態がわからない状態で画面上でボタンを押したら自宅の鍵が開いてしまうということはありませんのでそこはご安心ください。
(Kou)私もそこはユーザーとして、気になる部分がありましたが、北島さんがおっしゃったようにアプリの中で稼働の履歴が確認できたり、ここが今オフになりましたといったような、現状のチェックができるような仕組みでそれらが全て見える化がされているので、先ほど質問者さんが懸念されていた、お風呂が溢れたりといったような事故的なことは今のところ私は起きてはいないです。意外と安心感がありますね。
(北島)新しいものを使用される時は心配になりますよね。セキュリティ関係の製品はなおさらだと思います。なので、まず安定性を確保した上でどのように便利さを両立させるのかというところを課題として製品の開発に活かすようになってます。まずは安心安全がスタート地点となっていて、便利さはプラスアルファで考えて製品は作られています。実際に触ってみていただくと納得いただけると思います。